平々毎々(アーカイブ)

はてなダイアリーのアーカイブです。

XNAのはなし

続報の方から。ちょっとずつ。

Follow-up on DirectX/XNA – Promit's Ventspace

今日受信したメール。「引用OK」ってあるから、たぶん重要事項につきNDAの例外なんだろう。

メッセージには「DirectXは技術としてもう進化していません」とありました。これはまったく、少しも事実ではありません。マイクロソフトDirectXに対し活発に投資しています。DirectXは私たちの主要なプラットフォームにおける統一されたグラフィック基盤なのですから。XBox 360でも、Windows Phoneでも、そしてWindowsでも。DirectXは進化していますしこれからも進化し続けます。たとえば、まさに今、とある革新をDirectXに与えるべく投資中です。このことは引用してもかまいませんよ。;-)

ぼくはDirectXの未来に疑問を投げかけて炎上させるつもりはなかった。それにあらかじめ断っていたように、メッセージは言葉足らずだったと感じていた。ぼくのいらつきも同様に言葉足らずだった。意図せずとはいえ始めたのはぼくなので、いくつか明らかにしておきたい。

一番目。絶対的に最悪の(そしてありえなさそうな)シナリオでは、MSがDirect3Dのサポートを本当に最小化させてしまうことだが、それでも状況はOpenGLより良いといえる。Direct3Dのシステムは技術的に優れた点があり、それを使うにあたっての支援はOpenGLよりよい。これは趣味プログラマでもプロ開発者でも同じ。強調してしすぎることはないと思うから言うが、お願いだからOpenGLはやめてくれ。API設計がまずい。しかもそれって2000年からずっとそうなんだよね。

二番目。DirectX SDKの多くの積荷がVSにやってくるという画に焦点が当たり始めた。これはMVP側にもまだ明らかになっていなかった。すでにVS 2012に入ってるツールを眺めてみたが、その結果は気に入った。最後まで見通すには時間がかかりそうだが、現実的に、Direct3DをVS開発のコアに統合するというのは本気の昇進だ。

三番目。今日の電子メールにはXNAについての内容もたくさんあったのだが、絶対NDAだから!と念を押されているおかげで公開するかどうか気にせずに済んでいる。(皮肉にも、MSが最初からどんな情報を公開しようとしているかをやっと教えてくれた時には、僕にはそれを公開できない。)しかしこれはまさに「XNAで開発する気がない奴はガタガタいうな」の問題だし、XNAの状況を、本腰を入れている技術として守り続けるのは明らかにばかげているように今は思える。コミュニティは、それがぼくの仕事でもだれかの仕事でもどちらでもいいが、いろんなすばらしい使い道のために.NETとDirectXを統合することに足を突っ込んでいる。しかし(XBoxみたいに)できないことは多々あるし、それが多くの人たちに影響するってことはわかっている。MSに影響するのかはよくわからない。

とはいえ、DirectXXNAの扱いの悪さに対して文句を言うといういつものお仕事に戻るつもりはない。ぼくはVSとDirectXを統合しようとしてなされた作業を気に入ったし、これは間違いなく長年熱望されていたものだ。でもこれは他の全てを許容可能にするようなものではない。ぼくらがこのようなディスカッションをしているという事実、ぼくの勢いに任せたブログポストがtwitterで炎上した事実、説明が裏でこっそり書き上げられなければならなかったという事実――これは問題だ。Which brings me at long last to the actual point I was trying to make yesterday:

開発者として、ぼくらはマイクロソフトに対し明快なコミュニケーションをとってくれることを望む。それも公開の場で。MVPとして、ぼくらはコミュニティの代表者としてふるまうことを望まれてきた。特定技術に興味をもってもらい、将来の開発につなげられるように皆をガイドすることを。何を言いたいかは明らかだろう。ぼくらはそっけなくてあいまいな電子メールをこれまでにも何度か受け取っている。それでぼくらの真剣な質問をあっさりかわし、その技術やチームの将来的な状況に疑問を抱かせ、すべてをNDA契約で覆い隠してしまう。するとどうなるか。思いもよらなかったことかもしれないが、人々は間違った考えを信じてしまう。ぼくらは外に締め出されて座り込み、「どのMS技術がこの先生きのこるか?」を推測するというバカらしいゲームをしているんだ。XNADirectX 10以降もWindows 8もサポートしない。でも「サポートされている製品」ではあり続ける。この世界の他のものと同じ意味でね。Windows XPも同様に「サポートされている製品」だ。

率直な回答を強制するために電子メールをリークする必要はないはずだ。